中国人市場
閉鎖されることが決定したチェルキーゾフスキー市場。中国人が一画を占めたイズマイロヴォ側では、ロシア人客向けの衣料品や中国人向けの生活商品が山積みされていた。
あからさまに撮影すると、税務警察とまちがわれるかもしれないので隠し撮りである。生きたまま売られているカモやコイがいたが、「いけす」が下の方にあり暗くて写らない。
現地発行の中国語新聞によると、この地区一帯には商品の小売のほか、貸し倉庫・地下銀行・鉄道運送業者・債権取立て業者・ヤミ産婦人科・レンタルビデオ屋・中国語で表示する携帯電話を売る店・中国人向け歓楽娯楽施設などが混在している。もちろん看板などないので、どこが何をやっているところかわからない。
担ぎ屋で一儲けしたあとは、中国人店員のいるカジノで一攫千金を狙う。客だと思っていた中国人が、すっと八百屋の奥に入っていくところを見ると、そこが地下銀行の窓口になっているのだろう。
まさにモスクワのチャイナタウンと呼ぶにふさわしく、中国人が外国生活を送るにあたって必要なものを自給できるシステムが作られている。中国人が多く住んでいる学生寮よりも、旺盛なたくましさを感じる。
外国人を追い出そうと懸命なロシア政府当局と3Kを厭わない労働者が必要なひずんだ産業構造が中国人社会拡大に拍車をかけてきた。
中国政府にとっても、地方都市に余剰している労働力と中国製品は主要輸出品目だ。ロシアが外国人労働者を嫌がっても、簡単に規制することはないだろう。公式には姿を消す予定のモスクワチャイナタウン。だが、中国人はそう簡単にロシアを去りはしないはずだ。
→”さらば、モスクワ”。 モスクワから撤退を余儀なくされた中国人市場と外国人労働者締め出しを報じた中国語紙(日本版)。
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