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марта 2008

30.03.08

ロシアの料理本

最近モスクワの本屋で売っている料理本は、写真入りできれいなものが増えた。90年代ごろまで出回っていたロシアの料理本といえば、主力は文字ばかりのレセプト集。

ときたまやる気のない盛り付け写真が口絵程度に載っているが、作り方などの過程は一切乗っていない。ピロシキの包み方や盛り付け方を知りたくても、文章でしか書かれていないので実際作るときには文章を解読しなければならない。

せっかくロシア料理にチャレンジしてみようと思っても、これではよくわからない。

本屋に足しげく通ったおかげで、発見したのがガリーナ・イヴァノヴナ・パスクレブィシェヴァのシリーズだ。1冊30ページ足らずできわめて廉価。しかもカラー版。シベリア料理やカザフ料理など地域別・素材別・パスハ料理といった年中行事別など、ロシア料理を全般的に網羅。しかも家庭で作りやすいようにアレンジしてある。シリーズのタイトルもずばり、「100のレセプト」。ただし、この本もすべての料理手順を事細かに「図解」しているわけではない。そこが少し残念なところだ。

このシリーズには、ガリーナ・イヴァノヴナのコメントと家庭で作るさいのアドバイスが載っていて参考になる。ちょっと小太りな彼女のことを、私は「ロシアの城戸崎愛」だと思っている。

Галина Ивановна Поскребышева  “100 залот
ых рецептов”

Cooking_book

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26.03.08

オストロフスキーの家博物館

Test0170チェーホフのホームベースがモスクワ芸術座(MXAT)だとしたら、オストロフスキーのホームベースはマールィ劇場ということになる。その証拠にマールィ劇場の前にはオストロフスキー像が鎮座する。

オストロフスキーの芝居は一般に長い。短くても2時間半、代表作「森」「輪」などにいたっては、3時間の上演時間が普通で3時間半というものまである。いくらおもしろくてもしょせんロシア語のみでの舞台鑑賞。私には彼の戯曲はついていけないと思っていて、長らく観るのを避けていた。ところが、マールィ劇場では舞台シナリオをインターネットで公開しているのを知り、それをあらかじめ予習して、オストロフスキー作品を観にいくようになった。

オストロフスキーは地下鉄トレチャコフスカヤなどのある区域の生まれ。商家の下町っ子だ。商売の傍ら書き始めた戯曲だったが、彼の描く人物は貴族の空想に浸るものでもなく、英雄が出てくる超現実的なものでもない、現実社会に生きる人間Gates052ドラマであった。Gates022

現在、オストロフスキーが住んだ家は、博物館となっている。彼と家族が使用した調度品や家族の写真、当時のモスクワに関する資料が展示されている。子宝にめぐまれ、商売も順調だったオストロフスキー。Gates032 どこか江戸時代の町人文化、特に井原西鶴にも通じるオストロフスキー作品の登場人物に、チェーホOstrovskyフの3大 戯曲以上の魅力を感じるのは、私だけではないだろう。

特に気に入っているのが「最後の犠牲者」「身内―勘定に入れましょう」「雷雨」の3本。

Музей -усадьба А.Н.Островского

Ул.Малая Ордынка 9

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25.03.08

ロシアにおけるEMS

ロシアに速く確実に荷物を送るのは難しい。普通郵便ではエアメールで約2~3週間、Ems 船便では3ヶ月が平均所用日数。ロシア国内に到達するのは速いのだが、国内での移動が遅い。

ロシアの新聞では、国内での郵便の遅さを皮肉って、「郵便が動く速度」を測定した記事も出た。それによると、ロシアの郵便物の移動速度は「カタツムリより遅い」という。

一方、世界中どこでも3日から1週間でお届けできると謳う「EMS」や「DHL」などの、いわゆるクーリエサービス。ロシアでは地域によってサポートしている会社が異なる。いずれも郵送料は高いが、とりあえず確実に届き、補償も効くことから私は主にEMSを利用していた。

ところが困ったことにEMSなのにちっとも「Emergency」ではないのだ。

その理由は通関を通るのが遅いこと、所管の郵便局に着いてから家庭に配達されるまで、数日放置されているらしいことが考えられる。実際、EMSはインターネットで「いまどこ情報」が検索できる。

唯一クーリエ・サービスで評価できるのは、「受取人からの連絡なし」の場合、規定の期間取り置いた後、ちゃんと送り主に戻してくれることだ。あれだけ高い郵送料を払ったのだから、当然のことといえば当然なのだが・・・。

ロシア国内を行くEMSの足跡探しサイト↓

http://info.russianpost.ru/servlet/ems_item

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23.03.08

ロシア硬貨の寿命

ソ連時代からロシア連邦になるまで、何度か行われた通貨デザインの変更。記憶に残る一番すごい改革は1998年の1000分の1デノミであろう。その前から100分の1ルーブルにあたる1カペイカなどほとんど使われなくなっていたが、デノミの直前など、いったいいくつ「0」があるのかわからなくなるほどだった。

経済が上向きになった昨今も、カペイカの地位は低い。価格はカペイカ単位まで表記してあるのに、おつりにカペイカができると切り捨てたり切り上げたり。そして、近々カペイカが廃止されるという話を聞いた。ロシアでは、流通貨幣の切り替えが行われると、一定時期を過ぎて古い貨幣は使えなくなる。文字通り紙くず、もしくはただの金属片と化す。

ロシア人の家に遊びに行くと、思い出話のついでに、「この硬貨は見たことないでしょ?」などといって昔のコインをくれたりする。
50年たったものはアンティークとして価値が出てくるかもしれないが、ソ連時代の硬貨コレクションなど、よほどのマニアでなければあまり意味がないかもしれない。ちょっとありがた迷惑。でも「3ルーブル硬貨」をもらったときは、正直うれしかった。こんな中途半端な金額、日本ではぜったいお目にかかれない。

Token22 Token32

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20.03.08

ウクライナ並木道通りの彫刻

Ukuraine_statue1 Ukuraine_statue_2

Ukuraine_statue_3 「春の祭典」というバレエがある。ストラヴィンスキーが作曲し、振り付けはニジンスキー、そしてバレエ・リュス(ロシアバレエ団)によって演じられた。

原典はリトアニア民話だというが(ウィキペディアによる)、私はずっとウクライナ民話だと思っていた。そのせいか、ウクライナ=春のイメージがあり、だからウクライナ並木通りの彫刻も「春の女神」シリーズなのだと考えていた。

たしかに、ロシアから見るとウクライナは南国。豊かな穀倉地帯に豊穣な大地のイメージがある。彫刻から感じられるウクライナの柔らかで女性的な印象は、ロシア人が抱くウクライナへの憧憬なのかもしれない。

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16.03.08

雪がとけると・・・

プラスの気温が続き始めると、踏み固められた雪もしだいにとけだす。すると、いろいろなものが越冬したことに気づかされる。

一番目立つのはイヌの糞。草地や土の上なら多少分解されているが、アスファルトやセメントの上の糞はそのままの形をとどめて冬越し。雪が融けたあとの遊歩道は要注意だ。去年の青い葉のままの草も現れる。落ち葉もそのまま残っている。

そして、たくさんの落し物も雪どけ後に姿をみせる。

あるとき靴が落ちていたのを発見。子どもの靴だ。どうしてこんなところに落としていったのか。持ち主を失ったモノたちは、誰かに拾われることなく雪に埋もれていったのだろう。

政治の世界も「雪どけ」の後に現れるのは、どうしようもない腐敗だったりする。

Lost_boots

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15.03.08

ロシア軍劇場(Центральный Акдемический Театр Российской Армии)

Theatre_red_army6   地下鉄ノヴォスロボッツカヤ駅からプロスペクトミーラ駅に行く途中に、五角星の形をした変わった建物がある。

行政組織とみまごうこの建物、「ロシア軍劇場」という名前のれっきとした国立劇団の常設小屋だ。1929~51年まで、この劇場は「赤軍中央劇場(Центральный Театр Красной Армии)」という名称だった。

私はこの劇団の演目を1本も観たことはないのだが、何かの演劇祭のとき1回だけ入って舞台を見たことがある。それは昼の公演開始前で、演じるのはセミプロの劇団。チケットも非常に安かった。観客は私のほかに若い軍人と中学生のような生徒集団のみ。慰問と学校鑑賞が合体したような雰囲気だ。出し物も学芸会的な内容で、ほとんど覚えていない。

「軍隊劇場」と銘打ってあるだけに、建物内部には軍服の若い青年が掃除をしている姿が目立った。軍隊で行う勤労奉仕なのだろうか。

それにしてもこのばかでかい劇場、敷地から建物入り口にたどりつくのにかなり時間がかかる。しかも階上には意味不明の大きな柱が何本も立ち並び、螺旋階段の明かりも照らすというより飾りに近い。舞台や客席も横に広いつくり。

劇団の演目は、ゴーリキーの「どん底」からモリエールの「けちん坊」、または「オズの魔法使い」や「椿姫」まで多岐にわたる。2003年初演の「Севастопольский марш(セヴァストポール・マーチ)」は、大きな舞台を活かした大掛かりな舞台装置で話題をよんだ。

Суворовская пл., 2 Theatre_red_army1_3 Theatre_red_army3_2

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13.03.08

莫斯科公寓生活(モスクワアパート暮らし)

かつて、モスクワのような大都会でもアパートの同じ棟に住む住人同士は顔なじみであった。日本のような隣組制度があり(相互監視制度でもあったのだが)、必要に応じて互いに助けあっていたようだ。

今は日本と同じ、「隣は何をする人ぞ」である。干渉しないのが都会の流儀。形式的なあいさつだけにとどめて、へたに親しくならない方がいいと考えている。

古いアパートに行くと今でもお年寄りが共用玄関のベンチを溜まり場に、住人たちの出入りをそれとなくチェックしている。隣人の家族関係などやたら詳しい。しかし、同じアパートに外国人が住むと、雰囲気はかなり変わる。

ウクライナやベラルーシからの人たちはともかく、コーカサス系や外見が際立って異なるアフリカ系やアジア系など、じろじろ見られはしても隣人という扱いではない。それでも片言のロシア語でこちらから話していけば、それなりに受け入れてくれるのがロシア人の懐の深さであろうか。

Apartment

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11.03.08

パブトラム「アンヌシカ」

モスクワ生活で悔やまれること―それは、お座敷(?)路面電車(トラム)「アンヌシカ」に乗りそびれたことである。

このトラムは26番路線を走っており、その車体といいネーミングといい、ずばり「巨匠とマルガリータ」を意識しているパブトラム。夏も冬も走っているが、お客はあまり多そうではない。私が乗りそびれたのも、内部の様子がよくわからなかったことと、乗車運賃が普通のチケットより高かったらどうしよう、ぼったくられたらどうしよう、などと俗人的発想をしてしまったためである。

今も走っているかどうかわからないが、次回モスクワに行ったならば、必ず乗車してやろうと思っているトラムである。

下:地下鉄チースティ・プルディ駅そばで、方向転換をする「アンヌシカ」。

Annushka Annushka2

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08.03.08

国際女性デー

8_march 今年もやってきた3月8日。

ロシアでは、いちおうヨーロッパの「騎士道精神」が存在する。よって、車の乗り降りに手を貸してくれたり、ドアを開けてくれたりする。それを勘違いして、「ロシア人男性はやさしい」と思う日本人女性も多いだろうが、基本的にロシア人男性は男尊女卑でマザコンだ。アルコールにおぼれる男性が多いもの、社会が心理的な弱さを甘やかしているためだろう。

それを十分承知してるので、ロシア人女性は自分の主張がはっきりしていて有限実行。日本人から見れば裏切り行為とも見えることも、ロシア人からすればステップアップの手段に過ぎず、彼女らは確実に自分のキャリアを向上させる。ちなみに容姿も実力のうちである。

だからというわけでもないが、近年ロシアでは女性CEO(企業の最高責任者)が増加。それでも女性の地位が一般的に低いのは、やはり納得できかねる。国際女性デーがない日本では、まだまだロシアの状況の足元にも及ばない。

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07.03.08

モスクワの工場と工場跡地

政治経済の中心地であるモスクワ。だが意外にも工場(跡地も含む)が市内に多く点在している。

外国人にも有名なのは、チョコレート会社「クラースヌィ・オクチャーブリ」のチョコレート製造工場だろう。モスクワのど真ん中に位置し、お菓子の家のようなレンガ造りの建物は、それだけで老舗を思わせる重厚な感じの工場だ。

また、西部でもテキスタイルをやっている工場がある(写真)。ソ連時代の雰囲気が色濃く残る建物だが、ロシアはろうけつ染め(ロシアン・バッティク)が有名で、それなりの収益を上げているらしい。

一方、廃屋となった工場もある。南東部にある「モスクビッチ」を製造していた自動車工場だ。2001年に製造中止となった。タガーンスカ・クラスナプリェースネンスカヤ線(Таганско-Краснопресненская)の、地上を走る部分で、その広大な工場跡地を見ることができる。

モスクワ地図には空白の部分がある。実際には建物や鉄道路線が存在している
。これらは軍事関係の施設であり、機密上の理由から存在があきらかにされていない。また、東部には原発のような建物があるが、ロシア人でさえ、それが原発なのかどうか知らない人が多い。

ちなみにFabrika ロシア語では、重工業の工場「ザヴォート(завод) 」と軽工業の工場「ファーブリカ(Фабрика)」とが使い分けされている。

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04.03.08

コメディ・アート

2005年の冬、トレチャコフ美術館の新館で見た展覧会はおもしろかった。ここまでソ連アートと現代社会のコメディを合体させた(芸術)作品は見たことがない。開催地がトレチャコフというのもすごいことだ。

もちろんt.A.T.uが堕ピオネールカに扮し、「祖国を熱く愛す」と書かれた右の作品がお気に入り。ほかにもフィリップ・キリコロフなどがダシにされた作品もあり、なかなか楽しめた。

Art_comedy Comedy_art2

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02.03.08

クラシック・カー

ロシア車で連想するのは、「ジグリ」「ヴォルガ」「ラーダ」あたりが関の山。かつての高級車「ジル」などはお目にかかったことがない。

車種にはうとい私だが、アルバート通りにある「レストラン・プラーガ」で見たクラシックな車には、思わず目を見張った。ナンバープレートがかかっていないところを見ると、単なる展示らしい。それにしても、こんな車いったいどこの誰が所有しているのだろう。

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01.03.08

ベネフィス劇場(Театр Бенефис)

地下鉄「ノーヴィ・チェリョームシキ」近くにある新興劇場で、芸術監督はアンナ・ネロヴナヤ(А.Неровная)。小さいながらも、地域住民の固定客を多く持つ。

実はこの劇場で見たのは子ども向けの「ぼくのパパが一番」(Мой папа, самый, самый!)だけなのだが、その舞台のおもしろさに好印象を持った。
狼の子どもがずるがしこいメス狐にだまされそうになる。狼の子どもが機転を利かせて逃げ出そうと試みるが・・・。というイソップを思わせる物語。舞台衣装のセンス、観客席の子どもを1時間以上飽きさせない舞台進行など、さすがプロだと思わせる要素が多かった。

  Benefisもちろん、俳優たちは普段大人向けの舞台をやっている。「私の哀れななマラット(Мой бедный Марат)」をモチーフとした「二つ目の物語( Роман втроем) 」 、「モスクワ式媒酌(Сватовстово по-московски)」などが代表作のようだ。

所在地:Гарибальди, 23 к.4 
     Tel:120-2156

Метро Новые Черемушки


 

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