04/22/2008

モスクワの交通警察

Dps

かつてガイー(ГАЙ)と呼ばれていた交通警察。今はギベデデー
(ГБДД)と改称され、日本人には言いにくい名称となっている。寒い日も暑い日も、戸外で取り締まりをやっている姿には敬服すべきだろうが、実際そんな悠長なことはいっていられない。なんといっても彼らの大半は「せびり屋」なのだ。

この悪名高い(?)交通警察、何が評判悪いかというと、何かにかこつけて車を停止させ、罰金やら賄賂をふんだくることである。一番の標的は、外国人がドライバーである場合。モスクワの車輌には、ナンバープレートの記号や色により登録が大使館関係者か、外国人居留者(商用など)か、はたまたモスクワ以外の車かなどがすぐわかるシステムとなっている。彼らはそれらを一番良く狙う。「スピード違反」や「信号無視」などの言い訳はごくごく普通。中には「車が汚れすぎていてナンバープレートが見えない」などの理由でとめられる。

停車を命じられると、次に免許等書類の提示を求められる。いくつか質問を受け、特にお咎めがなければ放免だが、あちらがもともと狙っていたカモにされていた場合、これらの書類に不備があるなどと言ってくる。そうなるともう職務妨害にあたる反撃はひかえなければならない。

一度私が乗っていた車の運転手がひっかかり、警察署まで連れて行かれたことがある。このまま留置所入りかと内心びくびく。結局そのときは、指3本(300ドル)で放免された。以来、現金を余分に持ち歩く習慣がついた。

ところで、たまたまテレビのニュースで警察学校の様子が報道されていた。交通警察官のタマゴたちは、白い警棒をバトントワラーのごとくくるくると振り回す練習をしていた。はっきりいって、警棒を振り回すテクが取り締まりの何の役にたつというのだろう。

そんな練習よりも、ころころ変わる法規をもっとよく勉強してもらいたいものだ。


Gai1 Gai2

http://kronauto.clan.su/forum/20-17-1

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04/03/2008

ロシアとイギリス

ここのところ冷え切っているロシアとイギリスの関係。文化情報発信の中心ともいうべきブリティッシュ・カウンシルが閉鎖されるなど、関係悪化は政治・外交に限らない。

一方、ロシア人とイギリス人の関係はというと、それほど悪くない。アメリカなどに移住しないロシア人が選ぶ移住先はイギリス(ロンドン)が多いし、イギリス人もロシア人に対して、いろいろ不満は持っていても比較的寛容だ。

ロシア人が学びたがる英語は総じてイギリス英語で、アメリカ英語はあまり好まれていない。モスクワ在住のイギリス人も、アメリカ人に比べてロシア語習得に熱心だった。

若い世代にはアメリカの方が好きだという人もいるだろうが、歴史の長さと国の品格において、イギリスを支持する人が多い。もっとも、イラク戦争が始まって以来、見解を変えた人は少なからずいる。

いろいろ摩擦がある両国だが、帝政時代から結びつきは強いわけだし、冷戦が激化しないように願うばかりだ。

↓ Старый Английскмй двор(クレムリン近くにあるイギリス商館)

English_court1 English_court2

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03/25/2008

ロシアにおけるEMS

ロシアに速く確実に荷物を送るのは難しい。普通郵便ではエアメールで約2~3週間、Ems 船便では3ヶ月が平均所用日数。ロシア国内に到達するのは速いのだが、国内での移動が遅い。

ロシアの新聞では、国内での郵便の遅さを皮肉って、「郵便が動く速度」を測定した記事も出た。それによると、ロシアの郵便物の移動速度は「カタツムリより遅い」という。

一方、世界中どこでも3日から1週間でお届けできると謳う「EMS」や「DHL」などの、いわゆるクーリエサービス。ロシアでは地域によってサポートしている会社が異なる。いずれも郵送料は高いが、とりあえず確実に届き、補償も効くことから私は主にEMSを利用していた。

ところが困ったことにEMSなのにちっとも「Emergency」ではないのだ。

その理由は通関を通るのが遅いこと、所管の郵便局に着いてから家庭に配達されるまで、数日放置されているらしいことが考えられる。実際、EMSはインターネットで「いまどこ情報」が検索できる。

唯一クーリエ・サービスで評価できるのは、「受取人からの連絡なし」の場合、規定の期間取り置いた後、ちゃんと送り主に戻してくれることだ。あれだけ高い郵送料を払ったのだから、当然のことといえば当然なのだが・・・。

ロシア国内を行くEMSの足跡探しサイト↓

http://info.russianpost.ru/servlet/ems_item

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01/05/2008

だらだら続くクリスマスと新年

Greeting5_2ロシアの暦で、クリスマスは1月7日。新年はさらに遅く1月13日ごろとなる。したがって、太陽暦ではとっくにクリスマスも新年も終わったのに、ロシアではだらだらとクリスマスと正月気分が続く。

街中で、サンタクロースの衣装をつけた「マローズ(寒波)おじさん」とその孫娘の「スネグーロチカ(雪娘)」が、会場から会場へ渡り歩いている光景もよく見かける。彼らはアマチュアのこともあるが、芸能プロダクションから派遣されたプロもいる。

仕事はじめは1月9日ごろ。よって、郵便物もそれ以降にようやく届き始めるのだが、1月半ばすぎてから届く樅の木カードには興が冷めることはなはだしい。
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でも冬が長いロシアだからこそ、クリスマスが遅くやってきた方が合理的なのかもしれない。

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12/06/2007

ロシア人はなぜトイレに行かないのか?

冬でも路上で缶ビールを手にする若者たち。特に女の子たちは短いダウンジャケットからヘソが見えていることもある。見ている方が凍りつく光景だ。身体も冷えるし、ビールをあんなに飲んで、トイレに行きたくならないのだろうか。そもそもロシア人はトイレに行く回数が少ないような気がする。

故・米原真里氏の著作の中で、日本人観光客の膀胱キャパシティの小ささについて書かれていた。確かにロシア人と一緒に行動すると、彼らがトイレへ行く回数がかなり少ないことに驚く。女性でも5-6時間行かなくて平気みたいなのだから、トイレが近い私にとっては驚異である。トイレへ行く頻度は身体構造的差異なのか。それともトイレ事情が生んだ身体訓練の成果なのだろうか?

ロシアでは公衆トイレの数がとても少ない。日本のように駅や店に必ずあるとは限らず、あっても有料、または従業員用で使えるところが限られる。最近は簡易トイレが増えたが、それも中心部だけのこと。寒いときに紅茶をがぶ飲みして外出すれば、えらい目にあう。
しかし、ロシア人も人間だ。来客が帰るときに「トイレに行かなくていいですか?」と訊いている。客側も帰宅前にトイレを借りることを恥ずかしがらない。トイレ事情を熟知した上での「相互扶助」。これも外でトイレに行かなくてすむ理由かもしれない。

ある日本人駐在妻は、子どもを最後の切り札にしていると言った。普通の店などではトイレを貸してくれないので、子どもをだしに使ってトイレを借り(ロシア人は子どもに甘い)、自分もちゃっかり使用するというもの。子連れでない私には到底使えないワザだ。かくして、独自の公衆トイレマップを作ったり、新しいマクドナルドやコーヒーハウスを偵察しに行って、怪しまれずにトイレだけ入れるかチェックするという涙ぐましい努力を続けるのであった。

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05/26/2007

ロシア人と傘

1回だけモスクワで傘を盗まれたことがある。

郵便局のカウンターにうっかり傘を忘れて行きそうになったときだ。あっと思ってあわてて引き返した。しかし、わずか2分足らずの間になくなっていた。盗られた傘は日本ではおなじみの「折りたたみではない傘」。私の不注意なので仕方がないが、郵便局の帰り道、濡れて帰るハメになったのには正直くやしかった。

雨が降っても傘をささないロシア人は多い。持っている傘もほとんど折りたたみ式で、骨が曲がっていようがビニールがまくれ上がっていようがおかまいなし。酸性雨とか放射能とか怖くないのかと思ってしまうほど、雨に対して無防備だ。

そういう事情なので、私の持っていた「折りたたみでない傘」は、今頃どこかでそうとう目立っているに違いない。

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10/31/2006

モスクワのサンリオショップ

クトゥーゾフスキー・プロスペクトのど真ん中、最寄地下鉄駅「クトゥーゾフスカヤ」の近所にある日、「おみやげ屋」ができた。なんと、入り口は大きなキティちゃんの顔。ロシアで第一号店となるサンリオショップであった。

はじめは閑古鳥が鳴いていた本店も、日本の「カワイイ」ブームが広まるにつれ次第に立ち寄る客が増え、今では大型ショッピングセンターに出店するまでに(キオスクとあるので、コーナー販売程度のものだろうが)。

ロシア人のいうパダールキ(贈り物)において、実用性の有無はあまり関係ない。ましてやキャラクター商品が価値をもつなど、これまでほとんど考えられてこなかった。残念ながらキティちゃんはアニメではない。だからセーラームーンほど認知度は上がらない。しかしサンリオの登場で、贈り物選定に際して、若干なりとも実用性や贈り物に付加される「可愛い」「夢がある」などという意味が重視されるようになったのではないか。

ちなみに私もモスクワのサンリオで小銭入れを買ってみた。日本で買うより、3~4割高の価格。しかしロシア国内では考えられないカワイイ包装。サイコロ型消しゴムのおまけまでついてきた。これでイチゴのスタンプを集めるサンリオカードがあれば申し分ないのだが。

Sanrio

http://www.giftjapan.ru/

Sanrio 本店:Кутузовский Пт, 45

「メガ・ストア」内、チョープリィ・スタン店:торговый центр Мега(Теплый Стан)

「メガ・ストア」内、ヒムキ店:торговый центр Мега (Химки)

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10/20/2006

ロシア人にウケる日本の文化とは

Mizoguchi_kenji Japan_film_festival0081 「ロシアとの政治・外交関係は悪いが、経済・文化交流は好調」というのが日露関係者の一般論。さて、ロシア人にとって日本文化のどんなものが好まれているのか、興行や展覧会の傾向から考えてみた。

1.伝統的なもの・・・いわゆる日本的な古典芸術。浮世絵やいけばななどが人気。エキゾチックさが売り。歌舞伎や文楽なども公演が行われそれなりに好評だったが、表示される字幕に謝りがあるなど、本当に理解されているかどうかわからない部分もある。近年は琉球舞踊など、日本の地域的芸能にも注目が集まっている。

 ロシア人自身がやっている日本芸能活動もあり、邦楽グループ「和音」はかなり本格的。俳句サークルなども人気がある。生け花サークルは「池坊」「草月」、茶道は「裏千家」が主流だが、2,3ヶ月も習うと、さっさと自分で「師範」の看板を掲げる人もいるそうだ(もちろん非公認)。入手できない花材や茶菓子は自作するというから熱の入れようも違う。

2.スタンダード娯楽もの・・・今でも崇拝者の多い黒澤明監督作品をはじめとする日本の古典的娯楽もの。溝口健二や小津安二郎にも固定ファンがいる。北野武も今や押しも押されもしない日本の大監督。モスクワ映画博物館では、定期的に日本映画の鑑賞会も開かれていて、これをきっかけに日本映画ファンになったロシア人も少なくない。

 このほか、毎年日本大使館広報部主催の日本映画フェスティバルが開かれる。こちらは日本で話題になった作品やわりと新しい作品を上映するが、大人にも子供にも楽しめる一大イベントである。

3.前衛芸術・・・欧米と同じ傾向で、舞踏ものが多い。「山海塾」がモスクワ公演をしたときは、単発公演としてはけっこう人気を博したと思う。言語を介さない分だけ理解しやすく、なんといっても外観・動作がエキゾチック。一方、2002年に寺山演劇をひっさげてモスクワ公演を行った流山寺カンパニーの舞台は、ロシア人にとってちょっとわかりにくかった模様。言語の問題もあった上、役者たちの(典型的アングラ演劇な)オーバーアクションが「スラニラフスキー・システム」を見慣れているロシア人にとって奇異に思えたのだろう。Ryuzanji_company0080

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4.アニメ・・・今や日本文化の代名詞(?)。劇場公開やテレビ放映はほとんどされないので、普及媒体はネットやDVDだ。しかしその伝播の速さはリアルタイムに近い。もともとオタク的素養のあるロシア人がアニメにのめり込んだら、日本人以上のオタクぶりを発揮するかもしれない。

Japanese_film_festival

Japanese_music

Ryukyu_music以上、ざっと考察してみたが、日本文化の推奨にはどうしても財政的バックアップが必要なのは否めない。

事実、日本映画フェスティバルなどは入場無料。もし有料だったら見に来る人は半減するだろう。

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09/22/2006

権力者の視線

Lgalereya0070 2005年冬、ある小さなギャラリーで、おもしろい個展が開かれた。展覧会の名は「大統領の目で見たモスクワ」。

大統領が通勤する車窓からモスクワを見たら、こんな感じなんじゃないかというコンセプトの白黒写真である。道行く人々の下半身、バス停でぼーっとしているおばさん、巨大な広告の数々。どれも私にとって等身大で、非常に見慣れた風景の「一部分」だ。

ロシアの大統領は特別に強化された防弾乗用車で、毎日モスクワ西部の大統領宅からクレムリンへ通っている。

大統領が通る時間になると、通勤路(ルブリョンスコエ街道~クトゥーゾフスキー大通り~ノーヴィ・アルバート~クレムリン)がまず封鎖される。サイレンを鳴らしたパトカーが先導し、時速200キロはあろうかと思われる速度で大統領の車が疾走していく。ロシア国旗をつけた黒塗りのセダンは護衛車数台に取り囲まれている。ラッシュ知らずのご通勤だ。一般車両は封鎖が解除されるまでじっと我慢しなければならない。

個展を開いた写真家のドミートリィ・シュービンは、個展のパンフレットの中で次のように述べている。

「権力とは何か、そしてそれは日常とどう関係しているのか(もし関係しているとすれば)。一日一回往復する通勤路の車窓から、何を見ることができるのだろうか。それはどの程度現実とつながっているものだろうか」

展示されている写真は、すべてある一日のうちに撮られたものだそうだ。大統領はこの風景を現実世界ととらえているか、それとも単なるパノラマととらえているか、ご本人でない限り知る由もない。

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03/22/2006

モスクワの観客における態度の考察

3月21日、ユーゴザーパド劇場の日本公演初日を見てきた。出し物は日本初公開の「マクベス」、客の入りは9割といったところか。追っかけらしきオバサンがいたのには驚いた。
開幕直前にロシア語放送と字幕で、上演中は携帯電話をお切りくださいという案内があり、皆まじめにスイッチをオフにしていた。
携帯電話の普及は着信音と光る画面の公害をもたらした。特にステージングを行う場では周りに迷惑をかけることはなはだしい。マナーのない人間はどこ国にもいるが、ロシアではその差が大きいのが現状だ。本日はモスクワで見た観客の態度を分類してみた。

1.大劇場における観客の態度
いわゆるボリショイ劇場、モスクワ芸術座、コンセルバトーリーなど、規模が大きく外国人や名士が集まる場。携帯の電源を切れというアナウンスは一応あるが、たいていの観客はマナーを守っている。うっかり着信音が鳴ろうものなら、周りの観客から厳重注意だ。もっとも、音楽を聴くコンセルバトーリーで着信音なんて論外中の論外だが。
2.中小規模の劇場での態度
舞台監督を中心に結成されているような劇場の場合。舞台と観客の距離がとても近い。上記のユーゴザーパド劇場もこれに入る。各劇場、開演前に個性豊かな「電源をお切りください」のアナウンスがある。しかし現実には、上演中着信音が鳴ったり、時間を確認するため画面を光らせたりする人がけっこういる。だいたい皆寛大で、中には着信音をアドリブに利用する俳優も。
3.子供劇場およびサーカス
基本的に親が携帯の電源を切らない。上演中、携帯が鳴り出すと急いでホールを出て行き、堂々としゃべりこむ。終演間近になると、車をまわすための電話を「かける」人も。子供が観劇している間、メールに熱中する親もいた。
4.いわゆる歌謡・バラエティコンサート
観客の年齢層が高いためか、皆静かに舞台に注目する。中にはうっかり着信音の人もいるけれども、目くじらをたてたりはしないようだ。
5.アイドルなどのコンサート
クレムリン大会宮殿などで開かれる場合は、上記1に該当。あとは2に該当。
6.ロックコンサート
無法地帯である。出入りも飲酒も携帯も自由自在。禁煙は守っている。(しかし、バラードで盛り上がると皆ライターを点けて揺らす)

こうしてみると、3が一番問題アリだ。親がそんな態度を取り続けたら、将来の偉大なオーディエンスはマナー感覚ゼロに育ってしまう。それとも意外と躾にうるさいロシア人のこと、私の考えは杞憂だろうか。

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03/02/2006

ロシア人はなぜ台所が好きか

ロシア人の家庭を訪問すると、初めは居間に案内される。2度、3度と訪問するうち、居間じゃなくて台所で時間を過ごすことが多くなる。お茶を沸かすのだって、台所なら手の届く範囲。おしゃべりしながら食事の準備をすることだってできる。ロシア人家庭を訪問して、台所で過ごすことが多くなったなら、それはもうただのお客ではなくなっている証拠だ。kukhnya2

モスクワの普通のアパートでは、台所は決して広い空間ではない。それなのに、どうしてロシア人は台所が好きなのか? あるロシア人いわく、台所は一番暖かいから、という。確かに火を使うから暖かいには違いない。別のロシア人いわく、台所は家族が一番集まる所だから、とか。なるほど、ロシア人にとって、台所が「お茶の間」にあたるわけだ。私が考察するに、ロシアの台所の場所にあると思う。日本の台所は、水周りを北にかためるという習慣から、だいたい日当たりの悪い所にある。だが、ロシアの台所はたいてい日の当たるところで明るい。もともと日本のように日当たりにこだわらない彼ら。そういう中で、台所は概してよい場所を占めている。人間もネコ同様、居心地のよい場所に居たがる。というわけで、ロシア人にとっての団欒の場は台所なのだ。

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12/30/2005

雪の上を歩くということ

モスクワの雪はさらさらしている。水分が少ない。俗に言うパウダースノーだ。そのせいか、雪だるまがうまく作れない。雪を踏みしめて歩く感覚は、ギシギシと片栗粉の上を踏んでいるような感じがする。snow_view

気温が低くいため、融けにくい雪をむりやり溶解させるために、塩分の入った薬剤をまく。雪はまたたくまに水と化すが、そのあとがたいへん。walking_man その水が靴にひっつくと、靴が乾いた後に白いしみが残る。革靴など、たった1年でだめになることもザラだ。さらにやっかいなのは、とけた雪がその後のwalking_woman_in_snow低温によって氷になってしまうこと。道全体が凍結してしまうこともたびたびだ。

いくら雪の上を歩く技術を修得してきても、アイスバーンの上に雪が降り、どこが凍結しているかわからなくなるとお手上げだ。そういうわけで、外国人に限らず、ロシア人も道で転倒する人がけっこういた。snow_view1

私も何度か転んだが、どこかから必ず助け起こしてくれる人が現れた。ありがたかった、というか、不思議だった。

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09/20/2005

髪の長短と民族主義の考察

今日は自宅近所にある中国人向け商店から、フリーペーパー「中華時報」をゲットしてきた。ひさびさ目にしたのは「光頭党」の文字。光り輝くハゲ頭の政党なんかではない。この意味は、「スキンヘッド」一味のことを指す。

同誌によると、去る9月10日、在ロシア日本大使館職員がモスクワ中心部のレニングラード大通り37号付近で、身元不明の人物から顔面を3回殴られたという。日本側の情報では、この大使館職員とその夫人が殴られた、となっているので若干話が違って記載されている。

それはともあれ、中国語の新聞でおもしろいのは、東洋人や黒人を襲うのは、みんな「スキンヘッド」になってしまうところ。実際、異民族に暴力を振るうのはつるつるのスキンヘッドより適度に髪の毛がある見かけふつーの若者が多い。ところが中国人世界ではスキンヘッド=異民族排斥主義者みたいな意味合いになってしまった。別の言い方で、「ネオナチ」というのもあるが、こちらは読んで字のごとく、ナチズム信奉者の集団。しかし、中国世界では「新納粋派」とは呼ばない。ネオナチのメンバーが頭をつるつるにしていることが多かったため、ネオナチ=スキンヘッド、つまり光頭党という名称が出来上がったわけである。もちろん髪を伸ばしたネオナチもいるのだが。

ちなみに日本大使館の職員が殴られたレニングラード大通は、ネオナチの拠点というか、集会がよく行われていた(であろう)地域だ。ときどき地下鉄車両に、「○月×日、非ロシア人を排斥する集会を行う、××広場に○時集合」とか書いてあるステッカーが貼ってあった。ベラルースカヤ駅の近くだと思う。そのステッカーを見つけてから、私はその方面に行くのを極力やめることにした。でも、日没が遅いとついつい近くを通ってしまうのだよね。

話がだいぶそれてしまった。どの国にいても、光頭党の連中には遭遇したくないものだ。

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