Posts categorized "気象・天体事象"

22.12.12

私の体験した最低気温

今年は年越し前から、モスクワは相当な寒さらしい。マイナス18度以下の日が10日も続いているそうだ。

モスクワに滞在中、私が体験した最低気温はマイナス21度だった。しかも年明けした1月初旬、たった1~2日間だ。それでも並みの寒さではなかったと思う。

ふだん暑く感じるくらいの暖房が、妙に涼しく感じる。完全武装して外に出ると、顔が痛い。歩いて10分くらいの市場に買い物に出かけた。市場では、売り子のおばちゃんや中央アジアから来た出稼ぎの若者が、いつもと変わらず半戸外の市場で働いていたのには驚いた。彼らも完全武装しているには違いないが、私と違って何時間もそこにいるのである。

後にも先にも、温暖化のおかげでマイナス20度を経験したのはそのときだけだが、今年は温暖化の別の結果として、異常寒波となるとは皮肉なことだ。

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08.05.12

突然の天気の変化

復活祭が終わると、モスクワは急に温かくなり、時には夏のように暑くなる。5月初旬くらいまでこうした天気が続くが、油断は禁物。年によってはベストシーズンといわれる6月を前に突然ひょうやアラレが降り、嵐が起こるなど天気は急変。25度近くあった気温が20度を切るような日が続いたりする。こうした年は夏もおおむね涼しい。5月に雪が降ることもあるそうだが、幸い私はそのような天気に遭ったことはない。

今年の日本は竜巻や落雷が発生、往時の天気の急変を思い出した。

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27.07.10

モスクワの猛暑

今年はロシアもひどい猛暑らしい。モスクワでの最高気温が35度を越えるなど信じられない。日本ほどエアコンがいきわたっていないモスクワの一般住宅は、おそらく地獄のような暑さだろう。

私がモスクワにいる間も、猛暑となった年はあったが、今夏のような、数週間にわたる連続した暑さではなかった。それでも30度前後が続くと、周辺の森で火災が発生し、煙がモスクワ市内に流れ込んでくる。喉をやられる人も多かった。

湿気のない乾いた暑さで、とにかく暑いのだが汗はあまりかかない。実はそれが危険だ。発汗が少ないというのは、自覚して水分補給をしないと脱水状態になってしまう。ロシア人はそれでなくても汗腺が少ないそうだから、体内温度の上昇が大きくなってたいへんなようだ。

今年は森の自然発火に加え、光化学スモッグも出ていると聞く。大統領時代は温暖化を歓迎していたプーチン現首相も、こういう事態を見れば少しは考えが変わるであろうか。

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15.06.10

ウラガーン(ураган)の思い出

モスクワに台風は来ないが、代わりにくるのが激しい風を伴った嵐だ。
ロシア語で「ウラガーン(ураган)」という。

私は2003年の6月ごろこのウラガーンに遭遇した。夜じゅう激しい風が吹き、二重窓でさえ割れるのではないかと思われるほど。ベランダも落っこちそうな突風が吹く。
ほとんど眠られずに外を見ていたが、衝撃的な瞬間を2回見た。
最初は、隣のアパートに設置されていた直径2メートルはあるかというパラボラアンテナが真っ逆さまに地上に落下。すさまじい音がしてアンテナは大破。

2度目はモスクワの街中ではおなじみの広告サイン塔が、風に煽られ倒壊。真夜中だったので、幸い人や車の通行はなかった。

一晩中吹き荒れたウラガーンがおさまって翌日外に出てみると、アパートの中庭や外回りの木がことごとく倒れていた。あるものは駐車中の車を直撃。ベランダが半分落ちているところもあった。
そして最大の影響は、そのウラガーンが来て以来、気温が急降下したことだった。7月が来ても暑くならず、ひと夏を長袖で暮らすことになってしまった。

ウラガーンはたびたび発生する。そのメカニズムはよくわからないが、最近もモスクワとモスクワ郊外をウラガーンが直撃したそうである。
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20.01.10

冬の気温差

モスクワでは1月から2月にかけて、連日マイナス10度以下の気温が続く。年によって最低気温がマイナス30-40度を記録することもある。しかし、室内は(よほどの低気温か、何かのトラブルで集中暖房が切れなければ)常にプラス20度以上。住人が暖房を調整できないので、時として汗ばむほどの高気温となる。その気温差、おおむね40度。

戸外に行くときは、寒気を遮断する厚いコートに帽子・マフラー・手袋の3点セットが欠かせない。もちろん靴も内側が毛ばりの厚底のものが必要。室内の軽装から戸外の重装備への着替えを繰り返すだけでもけっこうたいへんである。

逆もまたしかり。室内に入るのであればコートなどを脱げばよいが、地下鉄ではそうもいかない。地表からかなり深いところを走っているモスクワ地下鉄は、夏涼しく冬暖かい。昨今はラッシュ時の込み具合が日本以上にひどいので、冬の地下鉄車両は夏のように暑い。戸外の寒さを気にして着膨れていると、地下鉄で大汗をかくはめになる。地上に出れば、また零下の気温。

モスクワの人たちは、もともと暑いのが苦手であるから、着膨れしていない。ダウンコートの下はTシャツ、などということもザラだ。それはそれでかっこいいと思うのだが、マイナス10度以下の気温が連続するような土地に育っていない私には、逆立ちしてもできそうにない。

そういうわけで、このような気温差の大きい環境にいると、着るものもしだいに実用本位となり、登山用の衣料などを愛用するようになる。

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蛇足:地下鉄フィリ線は、大部分を地上走行している。したがって、ほかの地下鉄路線に比べて寒い(夏は暑い)。

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16.11.09

晩秋の風景

11月はモスクワが一番暗くて寒くて憂鬱な月。日の出は8時過ぎ、日没は16時、日照時間は8時間くらいしかない。これも12月に向かってますます短くなる。クリスマスの電飾はまだ点らない。石油景気に湧いていたころは、これでもかというくらい電飾(5年前はLEDなど一般的ではなく、豆電球を使っていた。よって橙色の電飾)がつけられていたが、今年は経済状態がよくないから控えめかもしれない。

気の早いところでは、クリスマスの電飾を窓や木に取り付ける。やららにチラチラと切り替わりの速い安っぽい電飾が窓を飾りだすと、モスクワの冬だなあ、という気分になってくる。アパートに張り付いた無数のガラス窓がオレンジ色に輝く季節。暗くて寒いのはたしかに憂鬱なのだが、「あの窓の住人はどんな人だろうか」「電飾の向こうにはどんな家族が暮らしているのだろうか」と、想像しながら散歩するのはけっこう楽しい。

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24.10.09

モスクワの夜空

冬の星空は美しいというが、モスクワでは雪が降り出す前までが星空を楽しむ最後のチャンス。
とはいえ、モスクワ中心部は街灯やビルの屋上に輝く電光看板がまぶしすぎて、星など見ることはできない。月を除けば金星がせいぜいだ。モスクワに住むロシア人も、天体マニア以外星空を眺めるなどということはあまりない。たとえ星空を見上げるとしても、星座や流星など関心なし。
ところが、星空に関心は薄くても、惑星探査衛星や宇宙飛行士などには興味を持つ。特に「火星」は宇宙フロンティアのロマンを掻き立てるものがあるようだ。
私がモスクワにいた頃モスクワ大学の近くにプラネタリウムがあったが、ある日突然閉鎖となった。身近な宇宙より壮大な宇宙が好きなロシア人。このあたりの距離感が、宇宙科学発展の基礎となったかもしれない。
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21.06.06

夏至(Летнее солнцестояние)

Moscow_university 梅雨の日本。せっかくの夏至も日照時間の長さを実感できない。なんだかモスクワが懐かしくなる今日この頃だ。

モスクワは、ペテルブルグほど緯度が高くないので白夜にはならないが、それでもこの時期の日照時間は長い。2005年の日めくりカレンダーによれば、日の出4:44、日没22:18、日照時間はなんと17時間34分とある。そのうち、薄暮にあたる4時間を差し引けば、暗くなるのはわずか3時間足らず。気温も30度まで上がる日もあり、本当に「夏」を実感できる。

日照時間は夏至以後じりじり短くなっていく。ロシア人が夏をとことん充実させたい心情がとてもよくわかる。

写真はモスクワ大学付近の並木道。夕涼みに散歩するのが最高な場所。

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06.04.06

モスクワで見た虹

雨は季節の変わり目を教えてくれる。モスクワでも雪が雨になり始めたら、それは春が来た証拠だ。逆に夏の夕立がしとしと雨になり始めたら、それは冬が近づいた証拠。

2004年のある秋の日、西の空に立つ大きな虹を見た。後にも先にもモスクワで虹を見たのはこのときだけ。そして虹が出た出たと騒いでいたのは、私だけだったような気がする。Rainbow

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03.04.06

モスクワで見た月食

今年はエジプト・トルコで皆既日食が見られた。多くのロシア人日食ハンターも観測に出かけたことだろう。私はといえば、まだ部分日食どまり。生きている間に一度は皆既日食を見てみたいものだと思う。Lunar_espicle_2_1

さて、モスクワでは2002年に皆既月食が見られた。私も無謀ながらデジカメと双眼鏡で「にわか観測」。同じような意図を持つインド人親子やロシア人夫婦と共に、アパートの駐車場で数時間粘った。Lunar_espicle_1_1

大都会モスクワは、空があっても眺めるべき星空は少ない。夏は夜が短く冬は厚い雲。春や秋もネオンがうるさく見える星が少ない。そんな状況で唯一星空を本格的に観測できるのがモスクワ大学にある天体望遠鏡だ。平坦なモスクワの中でも、小高い丘の上に立つモスクワ大学は格好の星空観測場であり、一般市民が参加できる天体クラブもある。しかしここ数年、このクラブの参加費が値上げされ、どうやら「星空観測サロン」と化しているらしい。眺める空にも経済格差?が出現したということだろうか。

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